こんにちは kunio です。
水道工事歴 25年 大阪で会社経営しています。
Kunio(クニオ)のプロフィール 2021/9/1
「職人は見て盗め!」って言われても
- ”どういうこと?”
- ”意味がわからん!”
- ”いろいろ他にも用事頼まれて ちゃんと見てる間ないんだけど?”
- ”ほんと 何も教えてくれないんだ!”
みたいに思ったことありませんか?
今回は そんな風に思った事が ある人に向けて ぼくの体験談を交えてアドバイスできればと思ってます!(^^)v
僕の親方もそうだった!
実は 僕が就いた親方も この「職人は見て盗むんや!」の親方でした!
今となっては割と希少人種ですかね(笑)
その当時の僕は 20歳そこそこで 強面の親方(スキンヘッドで口ひげとアゴヒゲ!)に「職人は見て盗め!」って言われても
「はい はい」みたいな感じで特に何も感じる事なく 受け流していました。
僕は、そもそも遊ぶために仕事をしていたタイプなので 楽に早く終われば ありがたかったんです。
ただ 根は そこそこ真面目なんで早く終わるためには 早くやればいいって感じで、めんどくさがったりは あまり しなかったですね。
未経験者の仕事
水道業界の仕事は 未経験者 でした。
ちなみに僕の ”水道屋さん” のイメージは 蛇口をつける仕事 ぐらいにしか思ってなかったです。
だから最初から そんなに構えてなくて(なめてて)仕事初日は完全徹夜で 一睡もせずに行ったんです(スラムダンク読んでたら気付いたら朝!)
現場に行って初めて手にした道具は スコップでした!
「えぅ?なんで?」
「蛇口は・・・」
「配管?なにそれ?」
ぐらい 何も知らない ど素人 でした。
完っ全に 水道屋 なめてました。
初日を終え その日の夜は 言うまでもなく 体バッキバキ(筋肉の悲鳴)で 19時くらいから 死んだように寝てました!(笑)
すいません話がそれてしまいまして
僕の場合は しょっぱな から ドカタ(土方)だったので、穴掘りさせられましたが、未経験者や新人さんの 最初の仕事は
”親方(先輩や上司)に言われたことをする”
ですね! そりゃそうだろですね。
ここで大事なのは とりあえず最初は
”言われた事だけやれば いい”
ってとこですね。
*先輩や上司の事もこの後から”親方”として表記するので自分なりに言い換えてよんでくださいね!
自分の立ち位置
言われた事だけやれば いい って聞くと何となく 聞こえが悪いですが、仕方ないんです。
最初は言われた事ぐらいしか出来ないんですから。
頼む側も そもそも最初から気を利かして いろいろやって欲しいとも思ってないんです。
僕も今まで 何人も未経験者の人と仕事してきましたけど 時々 気の利く子がいて いろいろ自分で出来る仕事を探して 片付けや 掃除してくれたりするんですが、実はそこが 気を付ける ポイント なんです。
片付けや掃除は 然るべきタイミングでやればいいので することが無いから する事ではないんですね。
”見て盗め!”の「見て」 のタイミング
何も用事言われなくて(見て盗め!の親方には多いタイプ) 黙々と作業をしている親方の横で じっとしているのは気が引ける気がするんですが
じ つ は
このタイミングが 新人の時の ”見て盗む” タイミングなんです!
この時 親方によっては 完全に黙って、ひたすら作業する人もいれば 急に おしゃべりになってずっと しゃべってくる人もいます。
どちらにしても ここで気にせず しっかりと作業を見ておくんです!
たまに怒る人もいますね
「ボーっとせんと自分で出来る事探せよ!」
とか言ってくる人 そのタイプの時は
「見て盗んでるんです!」
って言えればいいんですけど
「親方のすばらしい仕事ちょっと見させてください!」
ぐらい ちょっといい気にさせておけばいいんです。(^^)v
話しやすい親方なら 質問してみてもいいですね!
「なにしてるんですか?」
「それなんですか?」
「水道ですか?湯ですか?排水ですか?」
「テープ何回巻くんですか?」
<注意>質問によっては 怒られることもありますけどね
「何回聞くねん!前も言ったやろ!」
「ずっと見てて、まだわからんか!」
「うるさい!だまっとけ!」
とかですかね(笑)
でも あんま気にしないでいいです。 何回でも わからなかったら聞けばいいんです。
ちなみに僕は まったく同じ事聞かれても 3回ぐらいは普通に答えますね! 4回目以降は気分次第ですね(笑)
ここを注意して見よう!
別に無理に質問とかしなくてもいいですよ、本当に聞くこと無い時もあるし しゃべりたくない人もいるんで。
ただ作業はしっかり見ていた方が得です。
ここで 何を注意して見ればいいか を紹介します。
- 何の作業をしているか
- その作業に必要な材料
- その作業に必要な道具
- 道具の使い方
- 作業手順
です。 順番に解説します。
何の作業をしているか
まずは何してるのかを わかるようになることです。
最初は全く解らなくていいんです。
とりあえず自分なりに意識して、しっかり見ましょう。
見ていくポイントは まずは材料です。
その作業に必要な材料
配管工事は、用途に適した材料を使うことが大事です。
よく使う 管材
給水管は HI とか
給湯管は 銅管 とか
排水管は VU などです。
現在は 給水・給湯 共に ポリブデン管や架橋ポリエチレン管といった 樹脂管が普通になってますね。
これらの材料の名前と形 色 を覚えてくると 材料を見ただけで 何の作業をするのか わかるようになります!
朝 親方が準備してる時に VUパイプを用意してたら
「今日は排水工事ですね (^^) 」
「おっ!? わかってるやん!」
「てへっ♪ (^^)v」
ってなるかも (笑)
あと 管 にはサイズがあるので、それも覚えていきます。
最初は全然違いが わからなくても大丈夫! 配管自体にサイズが印字されてるものが多いので それを見て判断しましょう!
最初から わかる人なんて いないので ゆっくりでいいので確実に覚えましょう!
知らない間に 見ただけで だいたい分かるようになりますよ(^^)
その作業に必要な道具
配管作業は 配管の種類によって使用する道具も変わります。
例えば
排水の作業なら
- のこ(パイプソー)
- のり(排水用のり)
- 水平器(レベル)
等です。
HI給水配管なら
- 塩ビカッター
- のり(HI用のり)
等です。
今からする作業に どんな道具を使用しているかを しっかり見ておきましょう。
道具の使い方
設備屋の使用する道具は 人にもよりますけど けっこう 多い方だと思います。
なので ちゃんと覚えるまで少し時間が かかるんですが 覚えてしまえば いろんな道具を使いこなせる 工事のスペシャリストになれると思ってください!
なのでしっかり親方や先輩の道具の使い方を見て 学んでください。
僕が オススメ する覚え方は 見て触れてみる(使ってみる)です。
例えば 余った短いパイプがあったら
「このパイプは処分しますか?」
って聞いて 処分 なら 道具を使って切ってみる!って事です。
その時 見よう見まねで うまく出来たら OK。
でも 最初は思うように出来ないことの方が多いんです。
その時はもう一度違った角度で 親方の作業を、しっかり見てください。
どんな態勢で作業しているか?
手の置く位置はどのあたりか?
最初はできるだけ完全に真似してください。
はじめからオリジナルは、いらないです。
聞きやすい親方なら、その場で聞いてみてもいいですね。
「なんで 親方みたいに うまくできないんですか?」
みたいに。
そうやって作業の邪魔にならない程度で どんどん触れていきましょう!
作業手順
何を使って何をしているかがわかってきたら、どういう順番で作業をしているかを見てみよう。
例えば VUのパイプを使って排水の配管作業を、するなら
- 行き先を確認する
- 材料(継手やバンド)を準備する
- 寸法を測る
- パイプを切る
- 面(バリ)を取る
- (マーキングする)
- (仮に差して勾配を確認する)
- のりを塗って接着する
- 勾配を確認する
個人差があって多少異なる事もあるけど、だいたいこんな感じですね。
すぐには覚えれないけど 焦らなくていいです。
毎日のようにする作業だから 意識してれば身に付きます!
覚えるのに早い遅いは あるけど、覚えてしまえば同じだから。
早く覚えることに そんなに価値はないです。大丈夫!
まとめ
ここまでしっかり見て 少しずつでも覚えていくことが出来れば 間違いなく ”見て盗め” てますよ!
前でも言いましたが 最初は完全に まねる くらいでいいです。
剣道や茶道で段階を表す言葉に ”守破離”(しゅはり) という教えがあります。
守(しゅ)
師の教え、型、技を忠実に守る破(は)
他の師の教えなども取り入れて心技を発展させる離(り)
流派から離れ 独自の物を生み出す
今は、まだ、”守”の段階です。
先人の型と技を完全に、まねてください。
水道配管工事は やる事が多い分 どうしても覚えることも多くなります!
でも しっかり技術を身につければ社会的に重宝されます。
水は人間が生きていくうえで 絶対必要な資源です。
しっかりした技術を ”見て盗んで” 社会に水を提供するための配管工事ができる 素晴らしい 技術者 になってくださいね
応援してます(^^)v
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